睡眠時無呼吸外来
睡眠とは、質と時間が大切。
心身の機能を回復するために良い睡眠を。
睡眠時無呼吸症候群とは?
多くの循環器疾患に関連する睡眠呼吸障害(Sleep Disordered Breathing: SDB)とは、睡眠中に無呼吸・低呼吸(10秒以上の呼吸停止)が1時間に5回以上繰り返される病態をいいます。その中でも、自覚症状や症候が存在するものは、特に睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome: SAS)と呼ばれます。
さらに、睡眠時無呼吸症候群は、大きく分けて閉塞性と中枢性に分けられます。
閉塞性睡眠時無呼吸(Obstructive Sleep Apnea:OSA)とは上気道(空気の通り道)の閉塞によっておこる無呼吸・低呼吸状態になる症状のことで、最も多いタイプです。
肥満の割合が高い米国では、患者総数は1,200万人にも及ぶといわれています。日本ではOSAは男性3.3%、女性0.5%(全体で1.7%)との報告があり、患者数は約200万人と推定されています。しかし、問題は診断率で、治療の対象となるOSAの85%以上が未診断といわれており、大多数の方はいまだに未治療のまま過ごしているのが現状です。
一方、中枢性睡眠時無呼吸(Central Sleep Apnea:CSA)は心不全の方に比較的多く認められる無呼吸パターンで、多くの場合はそうした疾患の結果として出現してくると考えられています。
主な症状
寝ているとき
- いびきをかく
- 何度もトイレに起きる
- 寝汗をかく
起きているとき
- いつも眠い
- だるい、疲れている
- 集中力が続かない
体型や病気
- 太り気味である
- 高血圧である
閉塞性睡眠時無呼吸になると?
動脈血酸素飽和度(血液中の酸素の量)の著しい低下などから血圧上昇、不整脈の合併や動脈硬化の促進などを通し、生命予後の悪化につながることが明らかにされています。
さらに、無呼吸に伴う中途覚醒反応により不眠や日中過眠を生じる一方、注意・認知・記憶などが障害されて作業能率を低下させるばかりか、交通事故や労働災害などを来す原因ともなる為、社会的にも大きな問題となっています。
閉塞性睡眠時無呼吸があると、一般的には高血圧の発症リスクが約1.4~2.9倍、狭心症や心筋梗塞といった冠動脈疾患は3倍、不整脈では特に脳梗塞の原因ともなる心房細動の発症頻度は2倍以上もリスクが高くなります。重症の無呼吸となると、夜間の心房細動の発生頻度は4倍以上も高かったという統計が出ています。
検査
睡眠時無呼吸が疑われる場合は、就寝時の呼吸、脈拍、酸素濃度を計測する簡易モニターを自宅で装着していただきます。さらに精密検査が必要な場合は、1泊2日の入院で終夜睡眠ポリグラフィー(PSG)という検査で睡眠脳波や呼吸運動・眼球の動きなどから呼吸と睡眠の状態を調べ、その後の外来で治療についてご相談します。
当院の治療
閉塞性睡眠時無呼吸の場合
生活習慣の改善
また、アルコールも肥満と同様に睡眠時無呼吸の危険因子です。就寝前の少なくとも4時間前は飲酒を避けるようにしましょう。
持続気道陽圧(Continuous Positive Airway Pressure: CPAPシーパップ)療法
中等症以上の方の場合で健康保険の適用となります。
マウスピース
中枢性睡眠時無呼吸の場合
診察について
初診・再診 | 毎週木曜日 14:00~16:00 《完全予約制》 |
---|
ご予約について
初診・再診 | 循環器内科 |
---|
予約受付時間
月~金曜日 | 9:00~17:00 |
---|---|
土曜日 | 9:00~12:30 |
日曜・祝日 | なし |
ご予約・お問い合わせ
045-921-6111
医師紹介
五十嵐 厳

専門分野 | 循環器内科、睡眠時無呼吸、不整脈 |
---|---|
資格 | 医学博士 日本内科学会総合内科専門医 日本循環器学会循環器専門医 |
主な学会活動 | 日本内科学会 日本循環器学会 日本不整脈心電学会 日本心不全学会 日本心臓リハビリテーション学会 日本心血管インターベンション治療学会 |